2016年に発生した鳥取県中部地震が発生して2週間が経過しました。
今回の地震の発生前に何か前兆のようなものは無かったのか、また地震の後はどのような分布でどのような余震があったのか、一般人が入手できる気象庁の地震データベースと政府の地震調査研究推進本部から情報を入手して素人ながら検証してみました。
◆地震前1年間の鳥取周辺の地震
今回地震が発生したのは鳥取県中部で、10月21日14時07分でした。
下の表を見てみると、鳥取県中部では2月末以降に地震がぽつぽつと発生し始め、8月後半から末日にかけては連日のように発生。
1か月を置いて再び9月後半から10月3日にかけて連日のように発生、およそ2週間の間が空いて、M6.6発生直前の3日前と当日に2度地震が発生し、21日のM4.2の地震の2時間後に本震となりました。
下の表で見た限りでは、2月から10月にかけて、震源の深さが深くなり大きさも大きくなっていくような傾向があるように見えます。
結果論ですが、そのような傾向が前兆であったと言えます。
しかし、それがいつピークを迎えて本震がいつ起きるのは分かりません。
地震の前兆を捉えるには、このようなデータ以外に大気中のイオン濃度やGPSデータ、FM電波の変化など複数の観測結果を突き合わせて検討し、日時や場所を絞り込んでいくしかないと思われます。
(引用 http://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/index.php)
◆2016年10月21日の本震発生以降について
1年間は画面左右方向にまばらに地震が起きていたのですが、10月21日の本震発生以降は画面の縦方向に地震が発生しています。
隠れていた断層なのか、新たな断層が出来たのでしょうか?
(引用 http://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/index.php)
◆山陰地方のブロック断層と、鳥取県の地震
下図の緑の○は過去に鳥取県で発生した地震の震源地で、赤の○が今回起きた地震です。
鳥取県を横方向に横断しているように見えます(黄色の線)。
見にくいですが、2枚目の図にある山陰地方のブロック断層の線と重なっているように見えますね。
鳥取県で起きている地震は、主にこのブロック断層に沿って起きているのでしょうか?
ただし、鳥取県西部から島根方向の地震の震源は下図の赤線に描いた様に、中央から左下に向かっていて、ブロック断層から離れているように見えます。
ここから新しいブロックが分かれているということなのでしょうか?
(引用 http://www.static.jishin.go.jp/resource/monthly/2016/20161021_tottori.pdf)
※赤と黄色の線は本ブログの投稿者が作成
(引用 http://www.rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp/images/2016/04/3acf5d38f092d181419e2cf6adf8bbf9.pdf)
◆まとめ
政府の地震調査研究推進本部による評価では、鳥取県は活断層が少ないにも関わらず、地震活動が活発だそうです。(下図参照)
ブロック断層の近辺や活断層の近くにお住まいの方は、毎日のように積極的に地震に関する情報を取得して、警戒を怠らないようにされた方が良いようです。
(引用 http://www.static.jishin.go.jp/resource/monthly/2016/20161021_tottori.pdf)