2016年5月17日火曜日

白山・焼岳・御嶽山の噴火は富士山噴火確定の兆し?

地震の目・噴火の目理論で様々な地震や噴火を予測している琉球大学の木村政昭名誉教授によると、南海トラフ地震と富士山噴火との組み合わせを考えるとその時期をⅠ期・Ⅱ期に分けることができるという。

そしてⅢ期目に突入したのではないかと考えられるのが、富士山活動期に同じく活動していた日本中部地方の活火山の噴火である。


木村政昭ホームページより引用:http://kimuramasaaki.sakura.ne.jp/site2/2009/08/28/605/

◆1969年6月17日 焼岳水蒸気爆発

長野県松本市にある国立公園、上高地にある山で、現在でも水蒸気を上げている活発な活火山であるが、69年以降は50年近く噴火は無い。

◆2014年9月27日 御嶽山水蒸気爆発

長野県木曽郡木曽町王滝村にある山で、記憶に新しい、人的被害を出した御嶽山の水蒸気爆発である。
この山は有史以来もっとも活動的な活動を起こし始めたのは1979年からである。


◆2016年5月6日 新潟焼山小規模噴火

この山は、木村政昭名誉教授は指摘をしていないが、およそ100年の沈黙を破って1949年から活発に活動をしている活火山。
新潟県糸魚川市にあり、糸魚川-静岡構造線の直近に存在する山。

◆白山 近年ではまだ噴火をしていない

石川県白山市にある活火山。
1659年以降噴火をしていないが、Ⅱ期には活発に活動をしていたようだ。


木村政昭名誉教授の分類の中で、唯一白山が噴火していないので、この山が噴火などの活動を示したら次は富士山かと警戒する必要があるかもしれません。
しかし、木村政昭名誉教授がなぜこれらの山をピックアップしているのかは不明であります。

ちなみに、木村政昭名誉教授は富士山噴火を2022年までにと予測しています。※
※木村政昭ホームページの2014年3月21日の記事「2013年迄の富士山の地下構造」

2016年5月7日土曜日

気にしてほしい地震と地域 日向灘

前回のブログで述べたNHKスペシャルの番組では、もちろん南海トラフ地震の話も取り上げられていました。

◆南海トラフ地震


南海トラフ地震は、90年~150年周期で起こっている海溝型地震ですが

・1944年に東南海地震が発生
・1946年に南海地震発生

と発生から70年ほどしか経っておりません。
だから心配の必要は無いという訳ではなく、実はその周期を早める可能性がある地震がある事がわかりました。

その地震とは「日向灘地震」だそうです。


◆南海トラフ地震の周期を早める日向灘地震


日向灘の位置

(引用元:http://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/57447332.html)


シミュレーションによると、通常は100年~150年周期で発生する南海トラフ地震ですが、日向灘でM7クラスの地震が発生すると、南海トラフ地震の発生周期が半分になるとの結果が導かれたそうです。

しかし、気象庁のデータを検索すると分かるのですが日向灘では割と頻繁にM7クラスの地震が発生しています。
気象庁のデータをさかのぼれるだけ遡ると1931年、1941年、1961年、1968年、1984年の5回。
1931年の時は誘発には至りませんでした。
しかしその10年後の1941年は、前々回の安政東南海地震から87年目でした。
前回の東南海地震は、その3年後(90年目)に発生しています。

震源域に一定のストレスが溜って来た時に日向灘で地震が起きると誘発されるのでしょうが、それが一体どのくらいか分かれば良いのですが・・・。


◆日向灘の不気味な静けさ

1923年以降の日向灘で起きたM7クラスの地震は、10年~16年以内には起きていました。
ところが、1984年以降発生していません。
2016年で、32年も経過しています!
これは一体何を意味しているのでしょうか?
相当なひずみを溜めこみ、今までとは比べ物にならない強い地震が起こるのでしょうか?

なお、前回の東南海地震から数えると2016年で70年目となります。
前回の例を踏まえると、今年日向灘でM7クラスが発生しても誘発はされず、その10年後である2026年以降に日向灘で地震が発生すれば、誘発される可能性も考えられます。


なお、シミュレーションでは日向灘で地震が発生してから、南海地震が発生するまでの時間は1年との結果でした。
(前回は3年後に東南海地震が先に発生しましたが。)
即時ではなく、ある程度の準備期間はある可能性があります。


◆注視していくべき地震

日向灘がそうとうなひずみを溜めこみ、M8クラスの巨大地震となった場合は、南海地震の発生が早まるかもしれませんし、何とも言えないところではあります。

ともあれ、これから日向灘は注目していくべき地域だと思われます。

2016年5月6日金曜日

熊本地震の予知には至らず! 惜しかった予測「ブロック断層モデル」とは

平成28年熊本地震については、いずれの予言者・地震研究者も予知・予測できなかった不意を突かれたような地震でした。
九州・熊本は歴史的に見ても特に地震が少ない地域の様なので、やはりそういう先入観が影響したのでしょうかね??


◆九州の危険性をサラッと取り上げたNHKスペシャル


生放送では見ませんでしたが、2016年4月3日放送のNHKスペシャル「巨大災害 MEGA DISASTER Ⅱ 日本に迫る脅威 地震列島 見えてきた新たなリスク」では

・西日本一帯のプレートが一枚岩ではない事
・細かく分かれたプレートの「ブロック」がそれぞれ別の動きを示していること。
・それぞれのブロックの境目である「ブロック断層」にどのようなストレスがかかっているかGPSデータから予測出来そうな事

を放送していました。


放送では九州にかかるストレスが最新のGPS研究で明らかになったと、まさに今回地震が起きた九州の活断層帯(布田川・日奈久断層)を映像とデータで示しましたが、残念ながら詳しく解析などはされず、一押しの危険地域は山陰地方であると出演していた京都大学防災研究所付属地震予知研究センター 准教授の西村卓也氏は述べていました。

今後、山陰地方でも実際にブロック断層による内陸地震が発生するかもしれませんので、間違いでは無いかもしれませんが、放送が熊本地震の11日前であっただけに残念でなりませんでした。


◆地震予測研究「ブロック断層モデル」とは

京都大学防災研究所付属地震予知研究センター 准教授の西村卓也氏によると、GPSを用いた地殻の変位量測定結果から、これまで数枚のプレートに分かれていると思われていた日本列島は、プレートがさらに細かくひび割れた様に多数のプレートに分かれている事がわかったとのことです。

これまで考えられていた日本のプレート
(引用元:http://rubeusu-trend.com/1734/)
西南日本地域のブロック断層モデル
(引用元:http://www.rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp/images/2016/04/3acf5d38f092d181419e2cf6adf8bbf9.pdf)

◆ブロック断層の動き

ブロック断層は同じプレート内にありながらそれぞれ固有の動きをしているそうです。
そのため、活断層が確認されていない地域での地震の理解にもつながるとのこと。

九州のブロック断層の動きを見てみると、宮崎県側から押してくる動きがあたかも固いものにあたって方向を変える様に向きを変えている場所の境目が今回熊本地震を引き起こした布田川・日奈久断層で、ちょうどブロック同士が衝突する場所ではないかと考えられています。


九州ブロック境界の拡大図とGNSS変位ベクトル
(引用元:http://www.rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp/images/2016/04/3acf5d38f092d181419e2cf6adf8bbf9.pdf)


◆地殻変位の見える化


この研究が進んで、地震発生前の情報提供が行われれば、多くの人命が救われる事でしょうね。
期待して見守りたいと思います。


2016年5月3日火曜日

2016/4/30 長野県にある「糸魚川-静岡構造線」周辺で気になる地震が発生

2016年4月14日に発生した、平成28年熊本地震の前例のない数の余震が発生している最中の4月30日、次の危険地帯と指摘されている「糸魚川-静岡構造線」上とその周囲にて不気味な地震が発生しました。

◆まず1回目に発生したのが、4月30日00時47分に北緯36.2度、東経137.6度で発生したM3.1の地震。


これはまさに、境峠-神谷断層帯という日本の活断層の中でも大地震発生の確率が高いグループに属する活断層の北端、安房山付近で発生した地震でした。
震度こそ1でしたが、発生直前には「ゴーッ!」という山鳴りがして、ズシン!という突き上げられる衝撃がありました。

ちなみに、政府の地震調査研究推進本部によると、この断層帯が動いた場合は、最大でM7.6程度の地震が発生します。
30年以内の発生確率は最大で13%とのことです。


◆さらにその約1時間後の1時40分には、北緯36.3度、東経137.9度でM3.3の地震が発生しました。




この地震の震源地は、糸魚川-静岡構造線の中でも大地震発生確率の高い、中北部(明科-諏訪湖南方)区間でした。

ちなみに、政府の地震調査研究推進本部によると、この断層帯が動いた場合は、最大でM7.6程度の地震が発生します。
30年以内の発生確率は最大で30%とのことです。


それぞれ1回だけの地震でしたが、連続して起こったことと、糸魚川-静岡構造線での地震でしたのでなんとも不気味な感じがしました。


気のせいならばいいのですが・・・。